32歳バツイチ、マッチングアプリにガチで挑んでみた

32歳バツイチの男が、マッチングアプリのアフィリエイトブログを真に受けて、ガチで出会いを目指してみた

【一日目】バツイチ、無料ポイントに翻弄される

・はじめに
世の中には無数のマッチングアプリが乱立している
そして、その実践記と称したアフィリエイトブログが存在する
そんなアフィリエイトブログを真に受け、本当に出会いを見つけることができるのか
上記のようなことを考える、世の中の非モテ男性を代表し、僕がリアルタイムでガチ検証していこうと思う

【一日目】
僕がマッチングアプリに興味を持ったのは、元妻の一言からだった。
パパ活でもはじめようかな。オススメのマッチングアプリ、知ってる?」
元が付くとはいえ、旦那だった人間にそんな質問ができるなんて、中々ネジがぶっとんでいる。
ここは一言物申してやろうと思い、元妻を見据え「任せて! 詳しくないけれど、探しておくね」と返事をした。
僕もネジをどこかに無くしてしまった人間だったらしい。

パパ活 アプリ オススメ」のワードで検索すると、同じようなサイトが同じようなアプリを勧めているのに気づく。
「ははーん、アフィリエイトプログラムだな。騙されないぞ。ぼくはくわしいんだ」
僕の冴えわたる八歳児並みの脳みそが名推理を繰り広げた。
どうやら男性会員は有料で、女性会員は無料というのがお決まりらしい。
ふうん、じゃあ適当に何個か当たってみて、良さそうなアプリで活動すればいいんじゃないか。
そう元妻に伝えようとしたところ、僕の鷹の視力が一文を捉えた。
「このアプリでセフレが出来ました。無料ポイントでも上手くやれば簡単です」
そんなわけがない。世の中そんなに甘くない。どうせ上手く有料会員に誘導されるのだ。
「ぼくはくわしいんだ、ぼくは、ぼくは……」
そうつぶやきながら、僕はブログを読み耽った。
マッチングアプリのシステムやコツを頭に叩き込んだ。
マッチングアプリは本当に出会える! ぼくはくわしいんだ!」
この時、僕の冴えわたる三歳児並みの脳みそは、すっかりご無沙汰なリビドーと手を組み、思考という思考を放棄した。

僕がはじめに選んだのは
ワクワクメール(https://550909.com/?f1074100)
ハッピーメール(https://happymail.jp/?af31094076)
PCMAX(https://pcmax.jp/lp/?ad_id=rm334171)
の三つだ。

念の為に言っておくが、上記URLは完全なアフィリエイトURLである。僕に各サイトのポイントがはいる。
僕は正々堂々言う。メールするためのポイントがほしい。登録してくれ。
登録してくれた方にも無料ポイントが入るはずだ。
一緒に戦ってくれ、頼む。

閑話休題
とにかくその三つのサイトを選んだ理由が、他でもない、無料ポイントがもらえる、その一点だった。
他サイトは月額制であることが多く、気軽に始めるには少し抵抗があった。
無料ポイントの範囲であれば、仮に出会えなくとも、サクラがいようとも、諦めがつくというもの。
この三つのサイトに同時に登録し、様子を見てみることにした。

電話番号を入力し、メールアドレスを認証すると、ポップアップが現れる。
「今ならいいね無料」
なるほど、メールだけでなく、アピールすること自体が有料なのか。
悠長に顔写真を設定していると、カウントダウンが始まっていた。
焦る僕は、いいね、いいね、いいね。
相手の顔も見ず、いいね、いいね、いいね。
いいねいいねいいねいいね流石にこの人はよくないねいいねいいねいいね。
無料で出来る上限までいいねを送った。
マッチングアプリ、中々上手くできている。
確かにこれなら多少は返信ももらえるだろうし、無料でセフレなんてのも、あながち嘘でもなかったのかもな。
僕は優雅にファンタを転がした。余談だが、僕は弱め缶チューハイ一本で潰れることが出来る。
しかし、僕は甘かった。ファンタより甘かったのだ。

返ってこない。
メールが、ではない。いいねも、あしあともだ。
誰一人僕に興味を持ってやしない。
何がだめだったのか、160cm台の身長か、それとも300万円台の年収か。いやバツがついているからか。
こんな孤独は、子どもの頃、色鬼をしていたとき、僕だけ「センザイチャ」とかいうわけわからん色を指定され、気づけば隣町で迷子になって以来だ。
あれ以来、僕はコバヤシくんとユウキくんを許していないし、センザイチャの響きも忘れてはいない。
ではなくて!
リアクションが、本当に返ってこないのだ!

ここで物知りの三歳児が脳に直接語りかけてきた。
「男性も無料ポイントをもらえるなら、女性は死ぬほどメールが届いているんじゃない? だとしたら、なんのアピールポイントもないおじさんのいいねなんか、いちいち返信するかなあ」
お前、頭いいな。たしかにそのとおりだ。

僕はここで方針を変えることにした。
待ちの試合ではなく、攻めの試合だ。
プロフィールを隙間なく埋め、多少ポジティブに自分の特徴を書き、少しでも興味を持たれるよう、フリー素材の爽やかイケオジを参考に写真を撮りなおした。
そして、いいねではなく、相手のプロフィールを熟読した上でのメッセージを送る。
相手が返信に困らぬよう、アピールだけでなく、話題提供も加える。
飛び立て、僕のメッセージ。僕にいい人連れてこい。

結果から言うと、これは正解だった。
次第に足跡が増え、いいねがつき、ついにメッセージが届いた!
「はじめまして、メールありがとうございます。仲良くなれたら嬉しいです。もういい人とは出会えましたか?」
こんなメッセージが何より嬉しかった。
乾ききった僕の心には、水道水のような何気ないメッセージですら染み込んだ。

メッセージを返してくれた数人に、お礼と感動を伝えた。
頼む、発展してくれ。
セフレでなくてもいい。茶飲み友達でもいい。
頼む、誰か、僕と出会ってくれ。 

そんな想いを込めながらトークを往復していると、一人の女性が、こう切り出した。
「私、出会い系って割り切って使ってて。これから会うだけ会ってみませんか? もちろん会ってみて、しっくり来なければ解散でも大丈夫です。もしそういう相手を探しているのであれば、お返事下さい」
きた! きました! すごい! まだ始めたばかりなのに!
ぼくはマッチングアプリの天才かもしれない!
僕は急いで
「僕も会ってみたいです! ぜひよろしくおねがいします! 今からすぐ伺えます」
最後に絵文字を添えて送信した。
したと思ったのだ。

しかし、僕の思いはポップアップによって阻まれた。
「ポイントが不足しています」
ポイント……? 不足……?
あ、え、だって、無料のポイントが、あんなにたくさん……たくさんあったよ……?
うそ、うそだ……ポイント……ポイントないの……?

そう、この時有頂天だった僕は、微かな成功体験に脳を焼かれ、新しい女性へ次々とメッセージを送っていたのだ。
当然ポイントは枯渇し、ポップアップという形で僕に現実を叩きつけた。

――ポイント、ポイントがほしい。
そう思ってから、幾ばくもなかった。
僕は財布を片手にコンビニへと走った。
僕を止められるものは無かった。
信号も常に青、車通りもまったくない。
期待に胸膨らます僕を、止められるものはなにも。
そう思っていた僕を、一枚の紙が止めた。
「リニューアルにつき、休業中」
僕は膝を付き、拳を地面に叩きつけようとした。その時だった。
「コンビニくらい、いくらでもあるでしょ」
三歳児! 来てくれたのか! いつでもピンチにはお前がいてくれる!
そう、ここは大都会ではないが、それほど田舎でもない。
車を持っていない僕でも、歩けば何軒ものコンビニと出会える!
そう思うと、僕の中のメロスは燃え上がった。
走れ、走れ、心臓を燃やし、脚を回せ。
そう、友人に駆けつけた、あの男のように。

コンビニにお金を払い、僕はニコニコしながら帰路についた。
冷静になれば、なぜ全速力で走ったのだろう。
そんなに焦らずとも、コンビニなんていくらでもあるのに。
エレベーターをあがり、自室のソファに転がるころには、自嘲とともに安堵が全身を包んでいた。
ああ、まったく、僕はなんて馬鹿なんだ。
瞼の裏に、母親の顔が浮かぶ。
「お前はいつもそうだ、熱くなると周りが見えなくなる。なんどきも落ち着いて行動しなさい。ケ・セラ・セラだよ」
ケ・セラ・セラ。母親の口癖だ。意味は知らないが、なんだかいい言葉なんだと思う。
そんな遠い記憶が、瞼の裏で再生されていく。

――瞼の裏で?
ハッとする。瞼の母が消え失せる。
そう、瞼に映像を出力してはいけないのだ。
世間一般的に、それを「夢」というのだ。
僕は、眠ってしまっていた。

焦る、脈打つ、脳が発火する。
恐る恐る時刻を確認する。
あれから――三時間!
僕は刹那、勢いに任せてメッセージを打つ。
「返信遅くなり、申し訳ありません! これからのお時間でも大丈夫でしょうか!」

このメッセージが既読になったのは、更に五時間後、朝七時のことだった。
そして、返信は二度となかったのである。

「そういえば、パパ活アプリ、見つかった?」
「あ! そうだった!」
「……やっぱ、別れて正解だったわ」

★今日の教訓★
・プロフィールは充実させよう
・無料ポイントの無駄撃ち、ダメ絶対
・返信はお早めに
・いい雰囲気のときはケチらずポイントチャージ

次回
【二日目 恐怖の違法業者ババヌキ】
でお会いしよう。

↓僕と一緒にマッチングアプリを実践しよう↓
ワクワクメール(https://550909.com/?f1074100)
ハッピーメール(https://happymail.jp/?af31094076)
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ガチの自腹実戦記録だから、支援してくれよな!